OCとは英語名Oral Contraceptivesの略称で、経口避妊薬のことです。一般的にピル、または低用量ピルといわれています。
ピルとは「黄体ホルモン」と「卵胞ホルモン」という女性ホルモンを主成分とした錠剤で、卵胞の成熟を抑え、その結果排卵が起こらなくなるものです。
OCの主たる目的は「避妊」ですが、OCには月経困難症を初めとする様々な副効果があることが証明されています。使用目的が月経困難症のものをLEPと言い、保健適応の治療になります。
OC/LEPの内服により月経量は1/3程度に減少し、月経痛も改善します。
現在では下記項目のように使用されています。
月経困難症の軽減・治療
避妊
生理のコントロール
ニキビ、肌荒れ改善
生理日の移動
ピルによるデメリット
・嘔気、頭痛などの症状が出る方が稀にいらっしゃいますが、1~2ヶ月の内服により消失する事がほとんどです。
・血栓症のリスクがあるため、ピルをお勧めできない方もいます。
*ピルによって妊娠しにくくなったり、太るという事はありません。
ピルと婦人科癌の関連について
卵巣癌、子宮体癌の発症リスクを軽減します。
乳癌の発症リスクは服用期間が5年未満であればほとんど変化しません。
緊急避妊
避妊に失敗した際の望まない妊娠を避けるためにも、ホルモン剤を使用します。性交渉から72時間以内に服用する必要があります。
当院では1回1錠の内服のみで避妊効果が得られ、副作用も少ない「LNG単回投与法」を採用しています。
・100%避妊できるものではありません。(妊娠率:約1.34%)
・ノルレボ内服により排卵の遅延をおこすことがあるため、次回月経時までは、コンドームや低用量ピルなどによる避妊が必要です。
・内服後、平均10日後に月経がおこります。3週間たっても月経が来ない場合、妊娠の可能性があります。
*残念ながら、緊急避妊法を用いても妊娠に至る可能性はあります。一方、OCの規則的な内服での避妊率は99.7%と非常に高いものです。これを機に低用量ピルの服用をご希望の方はご相談下さい。